勝手に決めつける人を気にしない方法。笑ってスルーするには?
おかしな相談室
「決めつけられても気にしないためにはどうしたらいいですか?また、ある時期から昔の友達にあなたはこういう人だからと、決めつけられることが多くなったような気がします。これはわたしのせいでしょうか?」
決めつけられるのは、決して気分のいいものではないかも知れませんね。
勝手に決めつけられるというのは、自分を否定されるようなもの、自分を無視されるようなもので、だから、とても残念な気持ちになるのかも知れません。
決めつけられても気にしないためにはどうしたらいいか?
ということですが、そのためには何故決めつけたくなるのか?ということを相手の視点で考えてみるのも、1つの方法かなと思います。
何故決めつけてくるのか?ということが理解できると相手に対する感じ方も変わってくるのではないかなと、思います。
目次
何故、決めつけたくなるのか?
決めつけてくる人に嫌な気持ちになってしまった時、「何故わかろうとしないのか?」と思ってしまうと、何故か余計に腹が立ってきます。
それは、相手をどうにかしようとしてしまったから、かも知れません。
こんな時、「相手は変わらない。そういう人なんだ」と諦めてしまうことができれば、気持ちはぐっと楽になれます。
ただ、それは難しいことで、人は納得しなければ、諦められないものだと思います。
ただ、納得するために、相手が何故決めつけてくるのか?ということを相手の視点になって考えてみるのはよい方法かも知れません。
では、勝手に決めつけてくる人は、何故そうしているのか?ということですが、これは人によっても様々で、こういう理由で決めつけてくるという一つの答えはないかも知れません。
ただ、最も多い理由として、下記のようなことが考えられます。
「ステレオタイプ」という思い込み
心理学では「ステレオタイプ」と呼ばれますが、ステレオタイプとは、固定化されたイメージ・思い込みのことで、このステレオタイプは偏見や一方的な決めつけにつながりやすいと考えられています。
例えば、学歴で人を判断するような人は、このステレオタイプを持っていることが多いですし、他にも出身地や家庭環境、血液型などで人を一方的に判断する人も、ステレオタイプ的な発想をする人かも知れません。
例えば、海外などに行くと、「日本人は勉強ができるが、スポーツができない」というステレオタイプを持った人が案外いることに気づきます。
ただ、これはおわかりだと思いますが、思い込みです。日本人でも勉強が嫌いな人もいますし、日本人でも世界で活躍するスポーツ選手は大勢いるわけですから。
じゃあ、なんでこんな勝手な決めつけをするのか?ということですが、人は知らないものに対して2つの反応を示します。
1つは、興味を持つこと。
2つ目は、怖がること。
ステレオタイプを持っている人は、後者の方、知らないことを怖がる人かも知れません。興味を持つことができれば、相手やその何かをもっと知ろうと思えるわけですから。
知らないものを怖がる人の場合、その知らないものに対して何かのレッテルを貼ろうとします。
そうやってレッテル(例:日本人は勉強はできるが、スポーツができないといったレッテル)を貼っておけば、知らないという怖さから、ひとまず楽になれるわけです。
だから、例えば、(知らないものを怖がる人は)誰かが自分の知らない何か(能力、知識、etc.)を持っていたりした時も、それを例えば、「〇〇系」という風にレッテルを貼ってひとまとめにしてしまうことで、知らないという怖さを(無意識の間に)手放そうとするかも知れません。
自分が決めつけられる側の場合、決めつけられることで、自分を否定されたり、自分を無視されているように感じてしまうものですが、少し視点を変えて、相手は何故決めつけたいのだろうかと考えてみると、感じ方も変わってくるかも知れません。
決めつけてくる相手が、知り合い程度の人の場合
決めつけてくる相手が知り合い程度の人だったり、まだ知り合ったばかりの人であったり、または、他人であったりする場合も、先ほどの「ステレオタイプ」が関係していることが多いかも知れません。
まだ、よく知らない相手だった場合、その相手をちゃんとわかろうとするのは、とても時間がかかりますし、案外大変なことです。
特に人の性格というのはとても複雑で、色々な面を持っていることが多いわけなので。
そんな時、「こういう人」と決めつけておけば、知らない怖さから楽になれます。
ただ、これは言い換えると、初対面から相手を決めつけてくる人は、人に興味を持てない人なのかも知れません。
相手に興味を持つことができれば、相手を知ろうとするわけで、決めつけずに済むわけです。
だから、もし、それほど仲の良くない間柄の人で決めつけてくる人の場合は、少し注意が必要かも知れません。
決めつけてくる相手が、昔からの友人の場合
冒頭の方がまさにそうですが、昔からの友人に決めつけられるようになった・・ということもあるかも知れません。
これは何故かということですが、例えば、自分が新しい環境の中で成長して、変わったりすると、昔の自分を知る人に決めつけられることが多くなることがあります。
これは「ゆりもどし」という、ある種の現象のようなもの。
ゆりもどし(揺り戻し)とは、辞書で調べると、「 一度ある方向へ大きく変動したものが、また元の方向にもどること」(出典:デジタル大辞泉 小学館)と出てきます。
自分の知っている人が自分の知らないところへ行ってしまうと感じた時、それが寂しくなったり、羨ましくなったりして、何とかして、自分のところに引き戻そう(揺り戻そう)とする人が出てくることがあります。
その人にとっては自分の知っている「あなた」が好きなのであって、成長して変わった「あなた」はそれとは違う人になってしまうわけで。
だから、どうにかしてゆりもどそうとする。そして、その時にやってしまうのが、決めつけるということかも知れません。
あなたはこういう人なのに、と。
もし、相手がそんな理由で決めつけてきているのだと思ったら、相手のその気持ちになってあげることで、気にせずに済むようになることもあるかも知れません。
決めつける理由は、ここまでご紹介した以外にも色々あると思いますが、ただ、悪意があって決めつけてくる人は少なく、決めつけてくる人の中にある、ある種の恐れや不安のようなものが引き金となっているケースが多いのではないかなと思います。
決めつけられても笑ってスルーするには?
さて、ここまでは相手の側について見てきましたが、今度は自分に気持ちを向けてみたいと思います。
例えば、決めつけられて腹が立つような場合、その理由は何でしょうか?
決めつけられると必ず腹が立つかというと、そうではなくて、決めつけられて腹を立てる人と、腹が立てずに済む人がいると思うのです。
そして、そこには違いのようなものがあると思います。
例えば、僕(筆者)が野球をやっていたとして、ある時誰かに「あなたは内角のボールは打てないよね」と一方的に言われた(勝手に決めつけられた)とします。
この時・・
もし、僕が自分自身の野球を客観的に分析できていて、内角のボールは〇割の確率で打てているが、外角に比べて打率は落ちると客観的に分析できていたら・・
その人の言った「内角が打てない」というのは相手の思い込みであることがわかります。
また、内角のボールを打つ確率が外角に比べて低いことも自分でわかっているので(外角に比べれば内角のボールは打てないことを自分でわかっているので)、腹も立たないかも知れません。
「そうだよね」と、思えるからです。
これがもし、自分で自分の野球を客観的に分析できていなかったとすると・・「勝手に決めつけるなよ」と反論したくなるかも、知れない。
それは、自分でも自分のことを本当の意味でわかっていないから、なのかも知れません。
少し野球の例え話をさせていただきましたが、自分を知る、自分を客観的に見るということを習慣にしてゆくと、人の意見に大きく気持ちが揺れたり、ブレたりしないようになってゆくことがあります。
自分で客観的に見れているので(自分で自分のことをわかっているので)、相手の意見が当たっているのか、それとも見当外れなことを言っているのかが、わかるためです。
自分を客観的に見るということは、自分の欠点から目を背けないということで、それは勇気がいることですが・・
ただ、自分の欠点も含めて、自分を客観的に見るということをしてゆくと、人の目が気にならなくなっていったり、または、自分軸というものができてくることがあります。(他人軸と自分軸の違い)
相手を反面教師に
さて、ここまで決めつけられた時に笑ってスルーするためにはどうしたらいいか?ということについて色々と見てきました。
ただ、人は程度の差はあっても、無意識の間に何かをつい決めつけてしまったり、決めつけてしまいたくなることがあるものかも、知れません。
人がやっていることは程度の差はあっても、自分も何かしら、どこかで知らぬ間にやってしまっている・・ということもあって。
だから、「人のふり見て我がふり直せ」ということわざではありませんが、時には、相手を反面教師にしてみることも大切なことなのかも知れません。
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