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体調や心の調子が悪い時の心の持ち方、自分の許し方

体調が良くない時というのは誰にでもあるものかも知れません。

原因がはっきりしているケースもあれば、例えば、不定愁訴(ふていしゅうそ)のようにはっきりとした原因がないのに体調が悪い日々が続くこともあります。

原因がわかっていて、それでも思うように回復しないと、焦りや不安が湧いてくるものですし、原因がわからぬまま苦しい状態が続くのもまた、大きな不安の中にいるようなもので、辛いものだと思います。

また、時には、心の状態、メンタルヘルスという意味でも、不調が続いてしまうようなことがあるかも知れません。

人生は何故か、平坦な道だけではなくて、時にはもうだめだと思ってしまうような、そんな困難が続いたりすることもあって。

そんな風にして、体や心が不調の時は、本来の自分ではいられない時もあります。

そんな時は色々なことが思うようにいかなくて、例えば、人間関係がうまくいかなかったり、または、自分をうまくコントロールできなくて、イライラしたり、悲しくなったり、落ち込んだり、むなしくなったりもするかも知れません。

今回はそんな時の心の持ち方について、また、そんな時に自分を上手に許してゆくということについても考えてみたいと思います。

自分を責めない

体調が良くない時、心の調子が悪い時は、自分を責めたくなることがあるかも知れません。

何でこんなことでイライラしてしまうんだろう?とか、何でこんなにむなしいんだろう、何でこんなことにこだわってしまうんだろう?・・・とか。

小さなことが気になって仕方がなかったり、ちょっとしたことが許せなくなったりする。

そんな時、自分を変えなきゃと、自分を変えるために頑張ろうとすることも大事なことなのか知れませんが、ただ、自分に余裕がない時に自分を変えるのは、とても難しいことかも知れません。

心にある余裕が自分を変えるために必要な力になると思うからです。

その余裕がない時に自分を変えようとすると、何だかうまくいかなくて、そんなうまくできない自分を責めてしまうこともあるかも知れません。

だけど、そうやって自分を責めてみても自分は変われなかったりして、だから、もっと落ち込んだりする。

ただ、例えば、ちょっとしたことでイライラしてしまうのは、それは本来の自分ではないから、なのかも知れません。

もっとも、それで人に迷惑をかけてしまうことがあれば、それは素直に謝ることも大事なことだと思います。

ただ、イライラしてしまう自分であったり、思うように人とお付き合いできない自分であったり、または人や何かに興味を持てなくなっている自分であったり・・

それは体や心の不調がそうさせていて、それは今は、仕方がないことかも、知れません。

こんな時、大事なのは、思うような自分でいられない自分を責めることではないのかも知れません。

じゃあ、どうしたらいいのか?

ということについて、次に見てみたいと思います。

あるがままに自分の気持ちを受け止めると楽になれる

じゃあ、どうしたらいいのか?

ということですが、これには一つの答えはないのかも、知れません。

体調や心の調子が悪いといっても、人によってその状態も様々だと思うのです。

ただ、少なくとも自分の気持ちを楽にするために、一つ言えることがあるとすれば、または一つできることがあるとすれば、それは、今の自分の気持ちを否定せず、なんとかしようとせず、ただ、あるがままに受け止めてみるということなのかなと思います。

これは怒りを鎮める方法とは?感情の鎮め方についてで書かせていただいたことの続きになりますが、あるがままに自分の気持ちを受け止めるとはどういうことでしょうか・・?

それは、あるがままに・・・

つまり、それを悪いものだと排除しようとするわけでもなく、または、それを変えなければならないと、その気持ちを何とかしようとするわけでもなく・・

ただ、そこにあるものをただ、あるがままに感じてみることだと思うのです。

「こんなことでイライラして・・」と、自分を責めることは、その気持ちが自分の中にあることを否定していることになります。

また、その気持ちを排除しようとしていることにもなります。

自分を変えようとすることは、場合によっては、その気持ちを何とかしようとすることにもなるかも、知れません。

あるがままに受け止める・・とは、自分の感情、自分の気持ちを悪いこととか、変えなければならないものという風に判断せず、ただ、そんな風に「今は」思ってもいいと、そこにある自分の気持ちを(それがどんなものであっても、今は)受け入れてみるということだと思います。

自分の中にたとえ、自分では「ダメだな」とか、「情けないな」とか、「恥ずかしいな」と思ってしまうような気持ちがあったとしても、「今は」それでいいんだよと、静かに受け止めてみます。

すると、気持ちは不思議と少し、楽になれたりします。

そうやって、自分の気持ちをあるがままに受け入れることを、自分に寄り添うと言うのだと、僕はそう思っています。

だけど、自分に寄り添うのは、大変なことでもあると思います。

何とかしたくなるものですから。特にマイナスな感情というものは。

何とかしようとするのは悪いことじゃないと思うんです。自分を変えようとすることも。

だけど、それは一旦その時の自分というものを、あるがままに受け入れてからの方が、結果的にはうまくいくようです。

体や心の調子が悪い時は、何故か、色々なことへの許容範囲が狭くなってゆくというか、そんな感覚になってゆくことがあります。

ただ、一旦そんな自分を責めることをやめて、少しだけ、あるがままに受け止めてみると、少し楽になれて、そして、不思議とその自分の許容範囲が広がったりすることがあります。

自分の気持ちをあるがままに受け止めてゆくと、何故か楽になれて、そして、何故か、色々なことが少しづつ許せるようになる。

もっとも、体や心の調子が悪いことには変わりはないわけですが、ただ、自分の気持ちは楽になれて、それが体や心の治療に必要なエネルギーになる、そんなこともあります。

信じることを力に変えて

体や心の調子が悪い時はまた、信じることが自分の力になることがあります。

何でもいいと思うんです。
信じるものは。そこに根拠がなくてもいい。

大きなことでもいいし、または、小さなことでいいと思うんです。信じてみるのは。

そうやって信じてみることそのものが不思議と自分の力になる。

信じるという行為そのものが力になるというか。

もし、遠くのものが信じられない時は、目の前の本当に小さな小さな、何かでいいと思うんです。

もし、目の前のことが信じられない時、目の前に何も信じられるものがない時は、遠くのものでもいいと思います。遠い遠い先にある何かを信じてみることもできると思うんです。

何かを自分のために、信じてみる。
それがきっと、自分の力になります。

心身の調子が悪い時は大きな決断はしない

心身の調子が悪い時は、本来の自分ではいられないことも多く、また、本来の自分のようには物事を考えられないこともあります。

心の調子が悪い時は勿論ですし、体の調子が悪い時、例えば、何か病気がある時なども、病気によっては、直接、脳に影響を与えるものもあります。

そのため、ちょっとしたことで感情的になってしまったり、例えば、イライラしたり、落ち込んだり、わけもなくひどく悲しくなったり・・することもあるかも知れません。

そういった心身の状態の時に思うこと、感じることというのは、本来の自分であれば思わないようなこと、感じないようなことであることも多いものだと思います。

そんな時には、例えば、大きな決断はしない方がいいかも知れません。

本来の自分ではない状態で感じたこと、思ったことというのは、本当の自分が求めていることとは違っている可能性があるためです。

その場合は、まずは、本来の自分に戻ること、治療や療養に専念して、その後で改めて考え直してみるのもよい方法ではないかなと思います。

うまくいかなくても、それが今の自分の精一杯なんだ

体調が悪い時、心の調子が悪い時は思うようにいかないことが多かったりして、何とかしようと思ってもうまくいかなくて、苛立ちを感じたり、その後に落ち込んだりすることもあるかも知れません。

だけど、体調が悪い時や心の調子が悪い時は、僕はそれでいいと思うんです。

何だか、うまく人と付き合えなくて、思ったようにできなくても、今はごめん!と、今はこれが自分の精一杯なんだと、そう思ってみます。

それは思うようにできない自分を許すということなのですが・・

そうやってその時の自分を許すと、いつか体調が、または心の調子が戻った時に、その自分を許そうとしたことがそのまま、誰かを許せる力に変わったり、誰かのことをわかってあげることができる力に変わるのではないかなと、僕はそう思っています。